2つの金属加工技術の違い
金属部品を製作する際、近年「金属3Dプリント(金属積層造形)」が注目を集めています。一方で、伝統的な「切削加工(CNC)」も依然として主流です。
金属3Dプリントは、金属粉末をレーザーで溶融固化させながら積層していく技術です。複雑な内部構造・中空形状・軽量化設計が可能なのが最大の強みです。
切削加工は、金属の塊(素材)から削り出して形状を作る伝統的な方法です。高い寸法精度と表面粗さが得られ、実績豊富な工場が多いのが特徴です。
コスト比較
| 比較項目 | 金属3Dプリント | 切削加工 |
|---|---|---|
| 単品・試作 | 安い(冶具不要) | 高い(プログラミング・冶具費) |
| 小ロット(10〜50個) | 中程度 | 中程度 |
| 量産(100個以上) | 高い | 安い(単価低下) |
| 複雑形状 | 安い | 高い(加工時間増大) |
品質と精度の違い
- 寸法精度:切削加工は±0.01mm程度。金属3Dプリントは±0.1mm程度が目安。
- 表面粗さ:切削加工はRa 0.8〜3.2が標準。金属3DプリントはRa 6〜12と粗め。
- 内部欠陥:金属3Dプリントは熱ひずみ・残留応力に注意。熱処理が必要な場合あり。
どちらを選ぶべきか
- 数量が1〜5個で複雑形状→ 金属3Dプリントを検討
- 数量が50個以上で単純形状→ 切削加工を検討
- 内部に複雑な流路・中空構造が必要→ 金属3Dプリントのみ対応可能
- 高い寸法精度・滑らかな表面が必須→ 切削加工が有利